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加茂水族館(クラゲドリーム館)の話 その2


クラゲドリーム館に着いて、まず驚いたのは人がたくさんいたことでした。
というのも、最寄りの無人駅を出て水族館にたどり着くまでの道中、ほとんど人に出会わなかったからです。特に山で迷うまでは、一人しか出会いませんでした。山から抜け出してからも海辺の道で数人見かけたくらいでした。ところがクラゲドリーム館の駐車場まで来ると、車は一杯で、急にすごい数の人が水族館に群がっていたのでした。海の中を泳いでいると、生き物が何もいないところが、ずっと続くかと思いきや、急にびっくりするくらい生き物がたくさん群がっている岩があったりするものですが、そんなことを思い出しました。

皆さんJR最寄り駅+徒歩ではなく、車やバスでクラゲドリーム館にお越しなのでした。そんな中、プロのクラゲ屋さんは一人、ドロドロになって山を越え巡礼の旅の末にクラゲの聖地にたどり着いたのでした。ここまで時間を費やしすぎて、閉館時間まであと一時間ほどでした。魚だのイルカだの他の生物の観察はすっ飛ばして、小走りでクラゲコーナーへ。クラゲドリーム館は、さすがクラゲの種類が世界一というだけあって、少ない時間でしたが、満喫させていただきました。僕の一番好きな体の筋が虹色に光るウリクラゲもいました。ウリクラゲの虹色は色素がついているのではなく、筋が細かく振動することで反射される光の波長が変化して次々に色が変わるのだそうです。見ているとすごく不思議ないろの変わり方をして飽きることがありません。

それにしてもクラゲ水槽の展示を見ていつも思うのは、なぜあんなにも水槽にぎっしりたくさんクラゲを詰め込んでいるのだろうかということです。僕の感覚では、もう少しゆったり間があいているほうが美しくて浮遊感が出てよいと思うのですが。見学者も満員で混雑していましたが、クラゲ水槽の中のクラゲたちも大変混雑していました。クラゲはあのくらいの過密気味の人口密度が触れ合いもあって好ましいのだろうか。
数が減ると寂しいのでしょうか。いつか飼育員の方に聞いてみたいものです。

想芸館代表 奥田エイメイ

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